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【マネー】『「幸せをお金で買う」5つの授業』レビュー|お金の使い方で幸福度が変わる

元気ですか〜?!

どうも、ろけねおです。

「幸せは買えない」という言葉を、ボクたちはこれまでに何度も耳にしてきました。

映画やドラマでは、横柄な大金持ちに対して、心のきれいな貧しい人が「お金で買えないものがある、それが幸せだ」と言い返すシーン。

あれは一種のお決まりのパターンですよね。

確かに、愛や友情といったプライスレスなものは存在します。

でも、ボクはずっと心のどこかで疑問を持っていました。

「本当にお金で幸福は買えないのだろうか?」と。

お金がありさえすれば自動的に幸せになれるとは思いませんが、お金の使い方次第で幸福度は上げられるはずだという仮説をボクは持っていました。

そんなボクの仮説に、科学的な答えをくれそうな本に出会いました。

それが『「幸せをお金で買う」5つの授業』です。

この本は、冒頭から「幸せは買うことができる」という衝撃的な前提で始まります。

ただし、それは高級車を買えとか豪遊しろという話ではありません。

「お金の使い方」を少し変えるだけで、幸福度は確実に上げられるという、非常に実践的な内容でした。

今回は、この本から学んだ5つの原則と、それをボク自身の生活(昭和の節約文化も、バブルの消費文化もリアルタイムではない世代)にどう当てはめたのか、その実践と葛藤を記録します。

『「幸せをお金で買う」5つの授業』とは

基本情報と著者について

『「幸せをお金で買う」5つの授業』は、ハーバード大学ビジネススクールのマーケティング専門家マイケル・本書は、ハーバード大学ビジネススクールのマーケティング専門家マイケル・ノートン博士と、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の心理学者エリザベス・ダン博士による共著です。

  • 書名: 「幸せをお金で買う」5つの授業(KADOKAWA)
  • 発売日: 2014年2月22日
  • ページ数: 230ページ

著者のエリザベス・ダン博士はNHK「幸福学白熱教室」に出演するなど、幸福学の第一人者として知られています。

またマイケル・ノートン博士もTEDでの講演が150万回以上再生されるなど、注目の若手研究者です。

本書の核となるのは、「ある程度以上のお金を持っていても幸福にならない」という定説に対し、「それは使い方が間違っているからだ」という視点で切り込んでいる点です。

「たった5ドルの使い方」を変えるだけで幸福が変わるという科学的データは、多くの読者に気づきを与えています。

幸福度を上げる「お金の5つの使い方」とボクの実践

本書では、幸せを買うための5つの原則が提示されています。

それぞれの内容と、ボク自身が感じたこと、実践してみた結果(あるいはできなかった理由)を紹介します。

1. 経験を買う:モノより思い出が残る理由

1つ目は「経験を買う」です。 本書では、物質的な「モノ」を買う喜びは時間の経過とともに薄れるが、旅行などの「経験」は記憶に残り、人生を彩り続けると説いています。

【Before:読む前のボク】 

若い頃のボクは、出不精で地元にじっとしていました。

「旅行なんて疲れるだけだし、わざわざ行く必要もない」と思っていたのです。

【Action & Result:実践と変化】

 しかし最近、仕事であちこちへ出向く機会が増え、半ば強制的に「経験を買う」状態になりました。

今まで使ったことがない交通機関、見たことのない景色、聞き慣れない方言。

これらを浴びると、不思議と気分が高揚します。 仕事終わりに知らない街を散策するだけでも楽しく、後日テレビでその場所が映ると「あ、ここ行ったな」と記憶が蘇り、再び楽しい気分になれるのです。

「人生に使える色が増えた」という感覚。

これがまさに、幸福度が上がったということなのかもしれません。

2. ご褒美にする:慣れを防いで喜びを最大化する

2つ目は「ご褒美にする」です。

好きなものでも、毎日消費していると「慣れ」が生じて喜びが薄れます。

あえて我慢する期間を作り、特別な時の「ご褒美」にすることで、喜びを最大化できるという理論です。

【ボクの葛藤:自分へのご褒美ができない】 

理屈はわかります。

ご褒美目当てに頑張れる人も多いでしょう。

しかし、正直に言うとボクはこの「ご褒美方式」が苦手です。

なぜなら、「自分自身に自分でご褒美をあげる」という感覚がいまいち理解できないからです。

人から何かをもらえば嬉しいですが、自分のお金で自分で買うものを「ご褒美」と呼んでありがたがる感覚が、どうしても持てないのです。

このメソッドは、自分を客観視してコントロールできる人には有効ですが、ボクのようなタイプには少しハードルが高いと感じました。

3. 時間を買う:忙しさは幸福の敵

3つ目は「時間を買う」です。

家事代行や、通勤時間の短縮などにお金を使い、自由な時間を生み出すことの重要性が説かれています。

特に「長すぎる通勤時間は幸福度に大きなマイナスインパクトを与える(失業と同レベル)」という指摘には驚きました。

【Action & Result:時短の罠】

ボクの通勤は徒歩30分なので、そこはクリアしています。

日常で考えると、「特売品のために時間をかけて遠くのスーパーに行くか」という問題があります。

移動時間は戻ってきません。

その時間で仕事をすれば、特売の差額以上に稼げる可能性もあります。

そう考えて、最近は「近場で済ませて時間を買う」選択をするようになりました。

ただ、重要なのは「買った時間を何に使うか」です。

せっかく時間を買っても、ダラダラ過ごして無駄にしてしまっては意味がありません。

むしろ後悔することのほうが多いのが現状で、ここが今後の課題です。

4. 先に払って、後で消費する:待つ時間のワクワク感

4つ目は「先に払って、後で消費する」です。 旅行代金などを先に支払っておくと、当日は支払いの痛みを忘れて楽しめるだけでなく、待っている間の「ワクワクする時間」も幸福度を高めてくれるという話です。

【気づき:クレジットカード社会の弊害】 

これを読んでハッとしました。

現代の主流であるクレジットカード払いは、「先に消費して、後で支払う」という真逆の行為です。

楽しみを先取りして、後から支払いの苦痛(請求書)が来る。

これでは幸福度が下がるのも当然です。

「現金払いのほうが幸せを感じやすい」という可能性に気づけたのは、大きな収穫でした。

とはいえ、もう完全に日常に溶け込んだキャッシュレス生活を現金に戻すのは難しそうです。

5. 他人に投資する:寄付と幸福の関係

最後は「他人に投資する」、つまり寄付や人助けです。

日本は世界的に見ても寄付や人助けの指数が低く、それが幸福度の低さに関係しているのではないかと示唆されています。

【ボクの本音:なぜ寄付を躊躇するのか】 

正直に言いますが、ボクには日常的に寄付をする習慣がありません。

本書を読んでも、手放しで「明日から寄付しよう」とはなれませんでした。

なぜ躊躇するのか。

それは「その寄付が本当に解決に繋がっているのか?」という不信感が拭えないからです。

例えば、子供の頃から何十年も「アフリカの飢餓に苦しむ子供たちへの募金」が行われていますが、未だに解決したという話を聞きません。

お金の使い道や支援の構造自体に問題があるのではないか?

そんな疑念が、財布の紐を固くさせます。

もちろん寄付行為自体は素晴らしいことですが、ボクとしては、顔の見えない巨大な組織にお金を渡すよりも、もっと身近で困っている人や、応援したい人に直接お金を使うほうが、納得感も幸福感も得られるのではないかと考えています。

この本はこんな人におすすめ

本書は、特に以下のような方の心に刺さる一冊です。

1.「お金を使っても満たされない」と感じている人

なんとなく消費して虚しくなる人には、具体的な5つの指針が役立ちます。

2.日常の小さな選択に迷う人

高級品の話ではなく、コーヒーの買い方や週末の過ごし方など、今日からできる実践的な内容です。

3.世代的な違和感を持っている人 

ボクたちのように、昭和の「節約美徳」もバブルの「消費最高」もリアルタイムではない世代にとって、「経験にお金を使う」という価値観は非常にしっくりきます。

逆に、上の世代の方こそ、この新しい価値観に触れることで発見があるかもしれません。

関連書籍:今後読みたい本

本書を読んで、さらにお金と幸せの関係を深掘りしたくなりました。

次に読みたい本として、以下の2冊を挙げておきます。

幸せなお金の使い方 今日の暮らしから、老後資金、税金まで

本書では5つの使い方という大きな枠組みが示されましたが、より具体的なお金の使い方、特に日常生活から老後まで含めた実践的な内容を知りたいと思っています。

お金と幸せはどこへ消えた? 不幸なお金持ち 幸せな貧乏人

本書では「お金の使い方次第で幸福度は上がる」という前提でしたが、お金があるだけでは幸せになれない例と、お金がなくとも幸せになれているという例を比較して読めそうなこの本も気になっています。

お金と幸せの関係を多角的に理解するために、ぜひ読んでみたいです。

まとめ:「立ち止まる癖」が幸せへの第一歩

『「幸せをお金で買う」5つの授業』を読んで、ボクに劇的な変化が訪れたわけではありません。

自分へのご褒美は相変わらず苦手だし、寄付にも慎重です。

しかし、確実な変化がひとつありました。それは「無意識の選択」に気づけるようになったことです。

何かにお金を使うとき、「これは消費か? 浪費か? それとも幸せへの投資か?」と一瞬立ち止まるようになりました。

クレジットカードを切る瞬間に「あ、これは未来の幸福を前借りしているな」と気づくだけでも、行動は変わります。

お金の使い方に正解はありませんが、「自分の幸福度が上がる使い方」を知っておくことは、これからの時代を生き抜くための重要なスキルになるはずです。

なんとなくお金を使ってしまっている方は、ぜひ一度この本で「使い方の点検」をしてみてはいかがでおしょうか。

それではまた。

ありがとう!

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