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【読書感想文】 メンター不在の時代に読むべき仕事論『憂鬱でなければ、仕事じゃない』

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

今回ご紹介いたします本は、幻冬舎の社長の見城徹さんとサイバーエージェントの藤田晋さんの本でございます。

憂鬱でなければ、仕事じゃない

「お前のやっていることは仕事ではない」

ボクが職場で上司から浴びせられる言葉です。

それはボク個人に対してだけでなく、部署のメンバー全員に向けられます。

では、上司にとっての「仕事」とは一体何なのか。

その定義が明確に語られることはありません。

説明しているつもりなのかもしれませんが、こちらには全く伝わってこないのです。

結果、ボクたちはただ困惑しながら、今日もこれが「仕事」なのだろうか、と自問自答しながら日々の業務をこなしています。

そんなモヤモヤとした毎日を送る中で、この『憂鬱でなければ、仕事じゃない』という強烈なタイトルの本に出会いました。

出版界とIT界のトップを走るこの二人なら、「仕事」の本当の意味を教えてくれるのではないか。

そんな期待を胸に、本書を手に取りました。

書籍の概要

まずは本書の基本情報です。

  • タイトル: 憂鬱でなければ、仕事じゃない
  • 著者: 見城 徹、藤田 晋
  • 出版社: 講談社
  • 発売日: 2013/6/20
  • ページ数: 240ページ

著者は、幻冬舎を設立した編集者の見城徹さんと、サイバーエージェントを設立した起業家の藤田晋さん。

それぞれの世界で圧倒的な結果を出し続けてきた二人が、自らの仕事観を赤裸々に語る一冊です。

本書は対談形式ではなく、まず見城さんが自身の哲学を語り、それを受けて藤田さんが自身の考えを述べるという構成になっています。

タイトルに救われた「憂鬱」な日々

ボクの仕事は、憂鬱なことばかりです。

その憂鬱の正体は、「どうせまた理不尽なことを言われるんだろうな」という、上司に対する諦めと不安から来ています。

あらゆる事態を想定して準備をしても、それが評価されることはほとんどなく、延々と続くお説教タイムを思うと、さらに気分は沈んでいきます。

しかし、この本のタイトルは、そんなボクの日常を肯定してくれたように感じました。

「憂鬱でなければ、仕事じゃない」

つまり、ボクが感じているこの憂鬱こそが、まさしく「仕事」をしている証なのだと。

もちろん、憂鬱なこと全てが仕事だというわけではありません。

本書が言いたいのは、真剣に仕事に向き合っているからこそ、憂鬱な感情が生まれるのは当然だ、ということでしょう。

上司からは「仕事ではない」と否定されても、この二人から「それは仕事だ」と言ってもらえた気がして、少しだけ心が軽くなりました。

師やメンターがいないあなたにこそ読んでほしい

学生時代、ボクは部活動で先輩がいない環境に身を置くことが多く、年上の人を頼るという経験をほとんどせずに育ちました。

当時は、年齢が一つ上というだけで威張るような体育会系の風潮が嫌いで、むしろ先輩がいないことを幸運だとさえ思っていました。

社会人になってからも、心の底から「この人はすごい」と尊敬できる上司や先輩には、残念ながらほとんど出会えませんでした。

自己啓発書にはよく「メンター」という言葉が登場します。

成功者の多くには、師と仰ぐべきメンターの存在があるといいます。

ボクにはそんな存在がおらず、いつか目の前に現れてくれないだろうかと、漠然と待ち続けていました。

この本は、そんなボクにとって、まさに「本の中にいるメンター」のような存在となりました。

特に、これまで存じ上げなかった見城徹さんの言葉には、心を鷲掴みにされるような衝撃を受けました。

心を射抜かれた見城徹と藤田晋の「言葉」

本書に書かれている二人の言葉は、厳しく、そして熱いです。

特に見城さんの言葉には、一切の反論や反発の気持ちが湧き上がってきませんでした。

それは、言葉の表面的なテクニックではなく、数々の修羅場をくぐり抜けてきた人間の「覚悟」から発せられているからでしょう。

もし見城さんがボクの上司だったら、今よりもっと厳しい状況になっていたかもしれません。

しかし、そこにはきっと「納得感」があったはずです。

理不尽さではなく、仕事に対する本質的な厳しさを感じられただろうと思います。

本書から伝わってくるのは、「圧倒的努力」の重要性と、「結果への執着」です。

彼らは、憂鬱になるほどのプレッシャーの中で、誰にも負けない努力を重ね、結果を出すことに人生を懸けてきたのです。

その言葉の重みは、安易な自己肯定や癒やしを求める本とは一線を画します。

年下である藤田さんの言葉もまた、ロジカルでありながら、その根底には燃えるような情熱が感じられます。

こんな経営者の下で働きたい、いや、こんな「男」になりたい。

そう思わせる力が、彼らの言葉にはありました。

あなたの「作業」を「仕事」に変える一冊

上司との関係の中で、「この人についていきたい」という尊敬の念、いわば「男が男に惚れる」ような感覚が生まれれば、日々こなしている「作業」も、魂のこもった「仕事」に変わるのかもしれません。

この本は、小手先のビジネススキルを教えてくれるものではありません。仕事に対する根本的な姿勢、つまり「魂」を叩き込んでくれる一冊です。

読み終えた後、記憶の彼方に消えてしまうのではなく、何か壁にぶつかるたびに読み返し、その都度、自分の姿勢を正したくなる。

そんな力を持っています。

もしあなたが、今の仕事にやりがいを見出せなかったり、目標とすべき人が身近にいなかったりして悩んでいるのなら、ぜひ本書を手に取ってみてください。

見城徹と藤田晋という二人の「メンター」が、あなたの心に再び火を灯し、明日からの仕事に向かう覚悟を与えてくれるはずです。

それではまた。

ありがとう!

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