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【仕事】超絶ブラックな閉鎖空間の仕事術とは。『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』を異世界体験記として楽しむ

元気ですか〜?!

どうも、ろけねおです。

今回はマグロ船に乗ったことがあるという齊藤正明さんのお書きになった本です。

会社人生で必要な知恵は全てマグロ船で学んだ

マグロ船に乗る仕事と聞いて、いいイメージを持っている人は少ないのではないでしょうか。

ボクも間違いなくその一人でした。

なぜいいイメージがないかといえば、ドラマ『ウシジマくん』の強烈な描写が頭に焼き付いているからです。

借金返済ができなくなった男が放り込まれる、荒れ狂う海を行く船。

昼夜問わず働かされ、仕事ができないと判断されると極寒の海に投げ込まれることもあるという、想像を絶する過酷な仕事場。

海に投げ込まれたら遺体も上がらないため、行方不明として処理される……。

ボクだったら確実に生き残れないな、と震え上がったものです。

ボクは中小企業で長年サラリーマンをしており、これまでの会社人生でそれなりに理不尽なことも見てきました。

しかし、マグロ船の過酷さは明らかに次元が違います。

今回ご紹介するのは、そんな地獄と呼んでも差し支えない場所から生還してきた人の本です。

何か仕事の悩みを解決したいというよりは、純粋に「この人はあの極限状態で何を体験してきたのか」という好奇心だけで手に取りました。

『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』とはどんな本か

まずは本書の基本情報を紹介します。

書籍の基本データ

  • 著者:齊藤 正明(さいとう まさあき)
  • 出版社:毎日コミュニケーションズ
  • 発売日:2009年2月21日
  • ページ数:200ページ

著者の齊藤正明さんは1976年生まれ。

大学卒業後、バイオ系企業の研究所に就職したものの、上司から「マグロ船に乗ってこい」という突然の指示を受けて乗船することになります。

漁船という閉ざされた空間で出会ったコミュニケーション術や仕事観に感銘を受け、その後は職場の会議活性化のための研修を行う会社を設立し、活躍されている異色の経歴の持ち主です。

閉鎖空間のコミュニケーション術は、陸上で通用するのか?

ここからは、長年ごく普通の会社で働いてきたボクが、この本を読んでどう感じたかを率直にお伝えします。

読む前の自分:超絶ブラック職場の知恵に懐疑的

正直に言うと、読む前から少し懐疑的でした。

いくらマグロ船での経験がすごいとはいえ、あの超絶ブラックに思える環境で得た知恵が、ごく普通の会社員人生に活かせるものなのだろうか、と。

よほど過酷な環境の会社に勤めていない限り、陸上の仕事の参考にはならないのではないかと思っていました。

本の内容をもとに検証:使える知恵と、極限の工夫

読み進める中でボクが意識したのは、「現在の自分の暮らしや仕事の中で、何か活かせるものがあるか」という視点です。

結論から言うと、全部が全部使えないわけではありませんでした。

例えば、「漁場情報を得るために、いきなり本題を聞かず、数時間かけて雑談で相手との関係性を築き、いやらしさを出さずに情報を引き出す」というテクニック。

これは、普段の仕事におけるコミュニケーションや交渉術として、陸上でも十分に活かせる方法だと感心しました。

しかし一方で、どうしても違和感を覚える部分もありました。

船内では

「狭い船内で逃げられない環境ゆえ、常に生身のコミュニケーションを重視し、相手を尊重する姿勢を自然に身につける」

「極限状態でも円滑な人間関係を保つために、積極的な対話を実践する」

といったことが行われているそうです。

ただ、これはあくまで「逃げ場のない過酷な環境」だからこその工夫であって、一般的な会社に勤めている人間には、そこまで特殊なストレスはかかりません。

普通の会社でこれをそのまま機能させようとしても、コミュニケーションの前提条件が根本的に違うため、ボクにはどうしても実生活に落とし込むイメージが湧きませんでした。

読み終えた結果:ビジネス書ではなく異世界体験記としての面白さ

行間を読み取る力が優れている方なら、この内容から実生活に活かせるメソッドを抽出できるのかもしれませんが、ボクには少し難しかったです。

「明日から会社でこれを試してみよう」と手放しで思えるものは、残念ながら見つけられませんでした。

それよりもボクの印象に強く残ったのは、著者が「1ヶ月半の間、ずっと船酔いをしながら過ごしていた」という壮絶なエピソードです。

そんな極限状態でよくメモを取り、人間の行動を観察できたなと、その執念に驚かされました。

ノウハウを学ぶビジネス書としてよりも、一人の男の「異世界サバイバル体験記」として読んだほうが、はるかに楽しめる内容です。

そして読み終えた後、「今後も絶対にマグロ船に乗るようなことのない人生を送りたい」と心から思いました。

こんな人に刺さる一冊:安全圏から極限を覗きたい人へ

著者はマグロ船でゴリゴリに働いていたわけではなく、あくまで「体験乗船」という立場で1ヶ月半を過ごしています。

そのため、

「マグロ船ってどんな場所なんだろう」

「特殊な閉鎖環境で人はどう生きるのか」

という知的好奇心を持っている人にとっては、ビンビンに刺激される面白い内容です。

一方で、「自分もマグロ船で働いて一攫千金を狙いたい」という人にとっては物足りないでしょう。

著者は本当の過酷な労働を少し遠くから眺めていた立場ですから、間違ってもこの本を読んで「マグロ船の労働って意外と楽勝かも」と舐めるきっかけにはしてほしくないなと思います。

似たテーマの本との比較:極限の現場で学ぶ仕事術

本書と同じように「特殊な環境での仕事からヒントを得る」というテーマで、次にボクが気になっているのが『世界の現場で僕たちが学んだ「仕事の基本」』(国際機関・NGO実務家17名 共著)という本です。

こちらは治安の悪い地域や、強烈なカルチャーショック、多様な文化が入り乱れる現場でのリアルな人間関係を描いた内容だそうです。

ボクはそういった環境とはまったく縁のない安全な暮らしをしていますが、だからこそ本を通じてその一端を知りたいと思っています。

マグロ船の閉鎖空間とはまた違う「極限の現場」で人が何を学ぶのか、本書を読んだことでこういったジャンルへの興味がさらに深まりました。

まとめ:知らない世界を知る知的好奇心を満たす一冊

日々の仕事に直接活かせるノウハウが満載かといわれれば、少し難しいというのが正直なところです。

しかし、「知らないことを知る」という意味では、十分に知的好奇心を満たしてくれました。

ウシジマくんに出てくるような、ほとんどの人が一生関わることのない世界を、安全な自分の部屋で本の中から覗き見ることができる。

それだけでも読む価値はあります。

ビジネス書として肩肘張って読むのではなく、「異世界への入口」としてサクッと楽しむのがおすすめです。200ページとコンパクトで読みやすいので、気になった方はぜひ手に取ってみてください。

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