元気ですか〜?!
どうも、ろけねおです。
今回ご紹介いたします本はフリーライターの奥野宣之さんがお書きになった本でございます。
だから、新書を読みなさい
新書という存在に、ボクは魅了されています。
その魅力は何といっても手軽さです。
文庫本よりも少し大きいサイズは、カバンに入れても邪魔にならず、通勤や移動中の読書に最適です。
さらに新書の素晴らしいところは、そのジャンルの幅広さ。哲学、歴史、経済、科学、社会問題など、ありとあらゆる分野の本が新書として出版されています。
知的好奇心を満たしてくれる題材が、これほど豊富に揃っている形態は他にありません。
そして何より嬉しいのは、古本屋に行けば100円ほどで手に入ることです。
これほど手軽で知的好奇心を満たしてくれる本は、他に存在しないとボクは思っています。
新書の魅力を知れば知るほど、今度は別の欲求が湧いてきました。
「もっと効率よく良書を手に取る方法はないか?」
「新書をもっと上手に活用する方法はないか?」と。
そんな思いを抱いていたとき、この本に出会いました。
以前読んだ『情報は1冊のノートにまとめなさい』と同じ著者が、新書の使い方を指南してくれる。
これは渡りに船だと思い、迷わず購入した次第です。
『だから、新書を読みなさい』とは?
まずは本書の基本情報と概要からご紹介します。
▼書籍情報
- 書籍名: だから、新書を読みなさい
- 著者: 奥野宣之
- 出版社: サンマーク出版
- 発売日: 2009年9月11日
- ページ数: 223ページ
- 形態: 単行本(ソフトカバー)
「読まなくてはいけない本が多すぎて大変だ」
「いったい何をどう読めばいいのだろう」
本書はそんな悩みを抱える人たちに、情報源をあえて新書に絞る「逆張りインプット術」を提案し、新書を道具として活用する「新書ザッピング術」を指南する一冊です。
その方法をひと言で説明すると、「新書を3冊同時にまとめて購入し、会社帰りに喫茶店で3時間ほどかけて拾い読みし、メモをつくる」、たったこれだけ。
非常にシンプルですが、情報洪水の時代を生き抜くための実践的な方法が詰まっています。
著者の奥野宣之氏は1981年、大阪府生まれ。
同志社大学文学部卒業後、専門紙記者を経て現在は専業作家として活躍されています。
2008年に出版した『情報は1冊のノートにまとめなさい』『読書は1冊のノートにまとめなさい』がベストセラーとなり、一躍注目を集めました。
大学生のときに新書の魅力に取りつかれて以来、単行本の3倍は新書を買うという「新書オタク」を自称されており、新書を仕事や日常生活に生かすための独自の活用法を考案されています。
「逆張りインプット術」という新しい視点
本書でまず印象的だったのは、「情報の仕入れ先を変える」という考え方です。
わからないことをググったり、ベストセラーを読んで情報を仕入れたりするのは、今や誰でも当たり前にすることです。
そこで他人と差を付けるには、情報の仕入れ先を変えることが大切だと著者は説きます。
その仕入れ先として推奨されているのが新書なのです。
ググらず、今ならChatGPTにも頼らず新書に頼る。
それが「逆張りインプット」と呼ばれる方法です。
確かに他人と差をつけるのなら、他人と同じことをしていたらダメなのはわかります。
ただ、人がググるのは手軽に欲しい情報にたどり着けるからです。
問題は、たどり着けていないのにたどり着けていると思えてしまう時があることではないでしょうか。
ググること自体は使い方次第だとボクは思います。
一方で新書に頼る場合、欲しい情報が掲載されている新書を探すのに時間がかかってしまうのが難点です。
今すぐ欲しい情報を掴むという用途には適していないかもしれません。
しかし、じっくりと深く学びたいテーマについては、新書という選択肢は非常に有効だと感じました。
本書の核心「新書ザッピング術」の衝撃
本書の核心となるのが、「新書ザッピング術」と呼ばれる読書法です。
単にボンヤリと新書を読めば良いという話ではありません。
「どう読むか」が大事なのです。
では具体的にどうするのか。
まず、明確な目的を持って本を選ぶところからスタートします。
何事も目的がボンヤリしているとどうにもなりません。
本を読むことでどうしたいのか、どうなりたいのか、ハッキリさせておきましょう。
これは何も新書に限ったことではないですが、娯楽として本を読むとき以外は目的があったほうが良いのは当然です。
目標が明確になったところで、さっそく本探しです。
読みたいと思ったテーマにあった新書を3冊選んで、その3冊から気になったところを抜き出して、比べて、考えます。
このとき、3冊でも4冊でもなんなら5冊でも良いのですが、2冊、1冊ではダメです。
「比べて考える」ができないからです。
物事は3方向から見てバランスが取れるということでしょうか。
心技体とか守破離とかも3つで良い感じですよね。
たぶんアレと同じなのではないでしょうか。
効果倍増?「ベタ・新しい・入門書」の3冊選び
その3冊を今度はどう選ぶのか。ここにもコツがあります。
ざっくり言いますと、ベタな本、新しい本、入門書の3種を選ぶと良いそうです。
「ベタな本」というのはロングセラーということですね。
知りたいテーマに対する一般的な考え方がわかるのでしょう。
間違ってもベストセラーを選んではダメなのです。
あくまでロングセラーです。
次に「新しい本」というのは新刊ということでもあり、それまでの考え方とは違うことが書いてある本ということです。
ベタな本の対極に位置する感じの本が良いでしょう。
最後に「入門書」でそのテーマの大枠を知るというわけです。
もうこれでそのテーマは知り尽くしてしまったことになります。あとは己の頭で熟成させるだけです。
3冊同時読みは難しい?実践してみたリアルな感想
正直に言いますと、ボクはこの3冊比較読みを完全には実践できていません。
というのも、そんなに都合よくベタな本、新しい本、入門書が見つからないのです。
さらに言えば、ベタな本とは何か、入門書とは何かを見極めるのが思ったより難しく感じてしまいました。
本屋や古本屋で新書コーナーを眺めていても、「これはロングセラーなのか」「これは入門書なのか」を判断するのは、意外と簡単ではありません。
出版年を見ても、それがロングセラーとして読み継がれているのか、単に古いだけなのかがわからないのです。
ただ、この本を読んでから、ボクの読書習慣には確実に変化が起きました。
それは、新書を読むことが圧倒的に増えたということです。
以前は単行本や文庫本も同じくらい読んでいましたが、今では新書の比率が格段に高くなりました。
新書には、専門家が一般読者向けにわかりやすく書いた良書が数多く存在します。
そして、あるテーマについて深く知りたいと思ったとき、新書から入るという選択肢を持てるようになったことは、この本から得た大きな財産です。
知識を熟成させる「思考ノート」という武器
本書では、獲得した知識をこねて熟成させる方法として「思考ノート」が紹介されています。
実際に著者が読んだ本に関しての記述も付録にあるので、一度自分でも同じ本を読んで、どの程度思うところが違うかを比べるのも楽しそうです。
ボクは思考ノートの実践はしています。
書くことは思考の整理になると実感しているからです。
読んだ本の内容をただ頭の中に留めておくだけでなく、ノートに書き出すことで、自分の言葉として咀嚼できます。
また、後で見返したときに、その時の自分がどう考えていたかがわかるのも面白いものです。
どんなことであっても、ある1つの説だけを信じるのではなく、ああいう考えもあるし、そういう考えもあると、複眼的とでもいうのでしょうか、いろんな切り口で知るということがまずは大事なのです。
いろんな考えを知った上で、自分でも考え、そしてまた新たなる考えが生まれ、それが自分の人生を豊かにしてくれるのです。
ちょっと残念?本書が新書じゃない件
実は、ボクはこの本を買うとき、表紙のデザインに若干購入をためらいました。
しかし、以前に読んだ『情報は1冊のノートにまとめなさい』と同じ方が書いておられるので、きっと楽しく読めるだろうと思い購入しました。
そして、ちょっと残念だったのが、この本自体が新書ではないということです。
新書について書いた本なのだから、新書として出版されていたら完璧だったのにと思わずにはいられません。
新書愛好家を襲う「老眼」という名の壁
本書を読んで新書をたくさん読むようになったのですが、最近は新たな問題に直面しています。
それは老眼です。
新書は文字が小さめです。
若い頃は何の問題もなかったのですが、年齢を重ねるにつれて、新書を読むのが辛くなってきました。
長時間読んでいると目が疲れてしまうのです。
※老眼鏡をかければ解決するのですが、それが面倒に思えています。
そこで最近は、電子書籍に移行しつつあります。
電子書籍なら文字の大きさを自由に変えられますし、暗い場所でも読みやすいです。
新書という物理的な形態から離れてしまうのは少し寂しいですが、読書を続けるためには仕方ありません。
ただ、古本屋で100円の新書を掘り出す楽しみは、電子書籍では味わえないのが残念なところです。
他のオススメ
新書の魅力を知るにはこちらの本もオススメでございます。
新書が優れた情報ツールであることを知れます。
また本書と同じ奥野さんが書かれた本もございます。
本書にも少しノートの使い方が出てきますが、こちらはノートの使い方や情報整理の仕方に特化した方法が書かれていますので、気になる方にはオススメです。
まとめ:新書は知の世界を広げる最強のツール
世の中には知らなくて良いこともありますが、たくさん知っているというのは、物事を深く楽しめたり、面白がれたり、また選択肢が増えたりと良いことが多いのではないかとボクは思います。
本書は、新書という身近な存在を使って、効率的に質の高い情報をインプットする方法を教えてくれます。
「3冊比較読み」という方法は、実践のハードルが少し高いかもしれません。
でも、「複数の視点から物事を見る」という考え方は、どんな読書にも応用できる大切な姿勢です。
新書は、専門家の知見を手軽に吸収できる素晴らしいツールです。
あなたも新書を手に取って、知的好奇心を満たしてみませんか。
いろんなことに興味を持って、もっともっと毎日を楽しくしたいですね。
それではさっそく新書選びです。
あなたが今、一番知りたいテーマは何ですか。その答えが、次に読むべき新書を教えてくれるはずです。
それではまた。
ありがとう!