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【読書感想文】 思考停止は危険!『医者に殺されない47の心得』を読んで医療の常識を疑ってみる

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

今回ご紹介いたします本は、近藤誠さんがお書きになられました医者から距離を取りたくさせる本です。

医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法

「医者に殺されない47の心得」という、一度見たら忘れられない強烈なタイトルの本があります。

著者の近藤誠さんは現役のお医者さん。

そのお医者さん本人が、「病院には来るな」「薬は飲むな」と主張しているのですから、これほどインパクトのある話はありません。

ボク自身、毎月血圧の薬をもらいに病院へ通っている身です。

そんな生活を送る人間にとって、「病院を遠ざけろ」というメッセージは非常に困惑させられるものでした。

本書は大変なベストセラーなので、気になってつい購入してしまいましたが、読み進めるほどに医療に対する考えが揺さぶられ、ただただ迷うことになってしまいました。

『医者に殺されない47の心得』とは

まずは本書の基本的な情報について紹介します。

本書の概要

本書は、慶應義塾大学医学部で放射線科講師を務めた近藤誠氏が、長年の臨床経験から得た医療との付き合い方を47の「心得」としてまとめたものです。「がん放置療法」を提唱し、乳房温存療法のパイオニアとしても知られる著者が、現代医療の常識に鋭く切り込みます。

  • 「患者よ、がんと闘うな」
  • 「血圧130で薬を飲むな」
  • 「『とりあえず』の抗生物質は飲むな」
  • 「風邪にクスリは無意味だ」

など、衝撃的ながらも具体的なアドバイスが満載。医療と薬を遠ざけ、いかに元気に長生きするかを説いています。

著者情報

近藤 誠(こんどう まこと)

1948年生まれ。1973年、慶應義塾大学医学部卒業後、同大学医学部放射線科へ入局。83年より同大学医学部放射線科講師。がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニアとして知られる。医療の情報公開を積極的にすすめ、2012年には「第60回 菊池寛賞」を受賞。

書籍情報

  • 出版社: アスコム
  • 発売日: 2012/12/13
  • 単行本: 227ページ

「勝手に治る」か「手遅れ」か、それが問題だ

著者がなぜ「病院に来るな」とまで言うのか。

その根拠は、「大抵の病気は放っておいても勝手に治る。そうでなければ、発見された時点で既に手遅れか、どちらかだ」という考え方にあります。

何もしなくても治るはずのものを、薬や手術でかえって悪化させてしまうケースが少なくない、と本書は指摘します。

確かにそう言われると、病院へ行くのも薬を飲むのも怖くなってきます。

ボクの血圧も、薬の効果で下がったのか、飲まなくても自然に下がったのかは、今となっては分かりません。

ただ、薬を飲んで血圧が安定している現状を見ると、やはり「飲んで良かった」と思ってしまいます。

コロナ体験で考えた「自然治癒」のリアル

先日、ボクはコロナに罹患しました。

熱が出た際、コロナか否かをはっきりさせるために病院へ行きましたが、受けたのは診断のみで、治療行為はありませんでした。

処方された薬も、後で調べてみると市販の風邪薬と大差ない成分。

結局、ボクの回復は「病院に行ったから」なのか、「家で安静にしていたから」なのか、「処方薬が効いたから」なのか、判然としないのです。

これこそ近藤さんの言う「勝手に治った」ケースなのかもしれません。

とはいえ、高熱で苦しい時に「病院で診てもらった」という安心感が、回復を早めた側面も否定できないと感じています。

どんなに「自然に治る」と言われても、耐え難い症状がある時は、やはり専門家の診断を仰ぎたいと思うのが人情ではないでしょうか。

専門家たちの意見にただただ迷わされる

本書の主張に対しては、当然ながら多くの医師から反論や批判が寄せられています。

Amazonのレビュー欄を見ても、医師を名乗る方々が専門的な見地から本書の問題点を指摘しています。

どちらの意見も論理的で、説得力があるように思えてしまう。

医学に疎い一般人にとって、一体どちらを信じれば良いのか、本当に分からなくなってしまいます。

特に、本書で多くのページが割かれている「がん治療」については、もし自分が当事者になったらどうすべきか、考えずにはいられません。

手術か、放置か。

専門家ですら意見が分かれる中で、素人が最善の選択をすることなど不可能に近いと感じます。

「がんもどき」と「本物のがん」という博打

「早期発見すればがんは治る」とよく言われます。

しかし本書では、早期発見できるようながんは、命に影響のない「がんもどき」であると断言されています。

「がんもどき」は放置しても消えるか、大きくならないかのどちらかだと。

そして、本当に命を脅かす「本物のがん」は、発見された時点で既に全身に転移しているため、手術や抗がん剤は無意味だと主張するのです。

では、実際に手術で治った人はどうなるのでしょうか。

それは「がんもどき」を切除したに過ぎない、ということなのでしょうか。

そして、目の前にあるがんが「もどき」なのか「本物」なのかを事前に見極める方法は、本書には示されていません。

結局、結果論でしか判断できない。

これはまるで、自分の命を賭けた博打のようです。

あなたはこの本とどう向き合うべきか

ここまで読んで、本書が多くの人を混乱させる内容であることがお分かりいただけたかと思います。

では、この本は読む価値がないのでしょうか。

ボクはそうは思いません。

重要なのは、本書の主張を鵜呑みにするのではなく、「医療とどう付き合うか」を自分自身で真剣に考えるための”きっかけ”にすることです。

医者の言うことを盲信するのではなく、さまざまな情報を集め、自分なりに考える。

そして最後は、自分で責任をもって決断する。

本書は、そのプロセスの重要性を教えてくれます。

病気になる前から悩みすぎてストレスを溜めては本末転倒ですが、いざという時に後悔しないためにも、自分なりの「健康観」や「死生観」を持っておくことは大切でしょう。

ただし、今まさにがんを患っている方や、ご家族が闘病中の方が読むと、不安や迷いを増大させてしまう可能性があります。

そういった方には、正直に言ってオススメできません。

この本は、健康な人が「常識を疑う」ための思考訓練の材料として読むのが、最も有益な付き合い方なのかもしれません。

名医の本

ちなみにボクは以前名医と呼ばれるお医者さんの本も読んだことがあります。

結局、誰の言うことを信じるかは自分の判断ということなんですかね。

それではまた。

ありがとう!

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