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【アルバムレビュー】『Hardwired: to Self-Destruct』METALLICA

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

今回はこちらのアルバムを聴きました。

Hardwired: to Self-Destruct

近頃の事情には詳しくないんですが、スラッシュメタル四天王というのがかつてありまして、

【ビギナー歓迎】スラッシュメタル四天王の名盤と名曲(さらなる四天王も)

※こちらの説明がわかりやすいと思いました。

SLAYERはなんか興味が湧かなくて、あんまり聴いたことがないのですが、他の3つはそこそこ聴いております。

この中ではいちばんANTHRAXが好きなのですが、スラッシュメタルの世界の入口はMETALLICAでした。

そういうおっさんの感想です。

楽曲はどことなく懐かしい

90年代あたりのMETALLICAまでしか知りません。

もうずいぶん時間が経ってますから、きっと天下のMETALLICAも変化しているんだろうなと思ってました。

ところがどこか懐かしい雰囲気を持つ楽曲がズラリ。

大変耳馴染みが良かったです。

どこのヘヴィメタルバンドもそうなのかも知れませんが、METALLICAはアルバムを重ねるたびに楽曲の構成が複雑になっていきました。

そして、一曲一曲もドンドン長くなっていきました。

しかしあまり複雑にしていくと、終いにはプログレッシブ・ロックになってしまいます。

プログレを聴く人とヘヴィメタルを聴く人は被ることも多いと思いますが、何しろ名前がMETALLICAですから、METALLICAに多くの人が求めるのはヘヴィメタルではないでしょうか。

それを期待して、聴いてみるとプログレだったとなるとガッカリしてしまいます。

まるでラーメン屋さんが麺にこだわり過ぎて、ラーメンを作らず製麺所になって麺を供給するようなものです。

もうラーメンが食べられないわけですから、ラーメン屋さんのファンとしては当然ガッカリします。

そういうことでMETALLICAも「あ、俺たち製麺所になっちゃってるよ」と気がついて、このアルバムではシンプルな楽曲になったんじゃないかと思っております。

※このたとえが正しいかどうかは自分でも不安になっておりますが、なんとなく雰囲気が伝われば幸いです。

このアルバムは、プログレが好きでMETALLICAを聴いてた人には物足りないアルバムになったかも知れませんが、多くの純粋なヘヴィメタルファンにとっては喜びに打ち震えているはずです。

少なくともボクは嬉しかったです。

※とはいえ、プログレはプログレで好きだったりもするんですけどね。

楽曲はどれもカッコいい

ハードロック/ヘヴィメタル系はリフが命です。

多くのバンドはリフからアイデアを広げて、1曲を作り上げています(たぶん)。

ということで、ド頭のリフが問答無用のカッコよさがあれば、その後が少々しょうもない展開であっても、歌メロがアホであっても、OKになってしまうくらいに重要なのです。

このアルバムのリフはいちいちカッコいいです。

どの曲も聴いて3秒ほどで引き込まれます。

リフは間違いなく最高のヘヴィメタルでした。

演奏では特にラーズ・ウルリッヒさんのドラムプレイが全部カッコ良いです。

以前からラーズさんのプレイが好きなのもあるんですが、特にスネアの入れ方にツボを押されました。

かゆいところに手が届くというよりも「あ、そんなところでスネア入れるんか?!」という驚きが気持ち良かったです。

音はあまり好みではない

だがしかし、音が全体的に好みではありませんでした。

まずはギターの歪みが物足りません。

ズドンと歪んでもらわないとヘヴィなメタルを聴いている気持ちになりません。

ただ、生粋のヘヴィメタルファンのみが聴くようなスケール小さいバンドではないので、いかなる音楽ファンが聴いても嫌悪感を抱かないように、歪を抑えているような気がしました。

だから、大衆向けにはこの音作りで正解でしょう。

特にヘヴィメタル好きとしては物足りないのは、低音を一定のテンポで刻むところです。

ミドルテンポでゆっくり低音を刻むのがヘヴィメタルの醍醐味だと思うのですが、低音はおろか、高音も控えめのマイルドな仕上がりなので、もっと来てくれ!という気持ちになります。

これが物足りないというのが、ボク的には一番厳しかったところです。

さらに、ベース弾きとしては気になるのはベースの存在感です。

このアルバムではベースがないに等しいと思わせるバランスに思いました。

これはかなり悲しいことでした。

よく聴いたときからベースが蔑ろになりがちなのところが、METALLICAが好きになれないところだったりします。

まるでジェイムズ・ヘットフィールドさんとラーズさんがいれば、それでMETALLICAであると言わんばかりです。

ベースなんて誰でもいいっていうのか、オイ。

あんなパンチの効いたルックスでパンチの効いたベースを弾きそうなロバート・トゥルージロが、楽曲上に居ないというのは、実にもったいないです。

若いときはギターの音に対して、そんなに好みはなかったんですが、近頃はヘヴィな音楽にはこういうギターの音を出してほしいというのがある程度自分の中で固まっていることに気が付きまして、そうじゃないバンドに触れると、途端に聴く気が萎える面倒な性質が首をもたげます。

このアルバムのギターの音も好みじゃなかったことで、普通ならクソミソに書いてしまっておかしくない状況だったのですが、良いところは良いと書けるようになって、ちょっと自分が成長したような気がします。 

音が好きだったら最高のロックアルバムです。

それではまた。

ありがとう!

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