元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
今回ご紹介いたします映画はこちらです。
ゴジラ-1.0
映画『ゴジラ-1.0』を観たあと、ボクの心にはモヤモヤが残りました。
最大の原因は浜辺美波さんが演じたキャラクターの扱いです。
正直なところ、彼女が生きていたとわかった瞬間に「じゃあ、あの展開はなんだったの?」という疑問が頭をよぎりました。
物語上、彼女が死んだと思われる流れがあったからこそ、主人公の心の動きにも重みが出るはずでした。
ところが、あっさりと「実は生きてました」と明かされる展開では、感情移入のしどころがズレてしまいます。
彼女が生きているのなら、あの描写は必要だったのか?
そう思わずにいられませんでした。
生きる意味を問いながら、最後は死にたがる主人公
主人公もまた、ボクには共感しにくい人物でした。
戦後の混乱期において、「生きること」に強い執着を持っていたはずなのに、終盤ではまるで死にたがっているかのような言動を見せます。
それが「自己犠牲」なのだとしても、あまりに唐突です。
そして実際には死なずに生き延びるというオチになるわけですが、「やっぱり生きてたのか」とボクの感情も肩透かし。
主人公の心情の変化が描き切れていないため、観ていて混乱してしまいました。
ラストで感動できるはずの場面が、逆に「なぜそうなる?」という疑問で終わってしまったのです。
ゴジラのビジュアルが“恐竜”すぎて怪獣に見えない
そして本作の主役である“ゴジラ”のデザインについても触れておきたいです。
率直に言うと、「ほぼハリウッドの恐竜」です。
確かに迫力はありましたし、CGのクオリティも高かったのですが、ボクが期待していた“怪獣”としての異質さや神秘性は感じられませんでした。
昔のゴジラには、「これは何なんだ?」という得体の知れなさがあったのに、今回は「リアルな巨大生物」の域を出ていない印象です。
これは東宝版のゴジラが持っていた独特の“魂”のようなものが、どこかに行ってしまった気がします。
エピソードが薄味で、感情の起伏が乏しい
ストーリー全体としては、非常に丁寧に作られていると感じました。
しかし、その丁寧さが裏目に出ているようにも思えました。
登場人物たちのドラマや背景はさらりと触れられるだけで、深掘りされることはありません。
そのため、エピソード一つひとつが印象に残らず、物語に没入するのが難しかったです。
戦後の日本を描くというテーマも重厚に扱われるべき題材のはずですが、やや控えめな演出が続くことで、感動にも不満にも振り切れない中途半端な印象になってしまいました。
記憶に残らない“記念作品”
『ゴジラ-1.0』は、ゴジラという長い歴史を持つキャラクターの記念碑的な作品であるはずでした。
ですが、終わってみると記憶に強く残る要素がほとんどなかったのが残念です。
泣けるわけでも、ワクワクするわけでもなく、「ああ、終わったな」と静かに劇場を後にするしかありませんでした。
もちろん、映像や音響、俳優陣の演技には見るべきところが多々あります。
それでも、ボクが求めていた「怪獣映画としての圧倒的な没入感」や「日本映画だからこそ描ける物語の深み」は、正直言って感じられませんでした。
それではまた。
ありがとう!
