元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
今回読ませていただきました本はこちらでございます。
赤めだか
弟子がいないのは仕方がないとして、師匠と呼べる方をもっと若いときに真剣に探しておくべきだったな〜とこの本を読んで思いました。
また違った師弟関係に感動
今までに読んだもので師弟関係といえば『聖の青春』でして、
親子でも兄弟でも親友でもない自分の知らない人間関係に憧れや羨ましさ、そして自分にはそういう関係性の人物がいないことからくる悔しさ、寂しさが湧きました。
今回の『赤めだか』は落語家さんにおける師弟関係の話です。
『聖の青春』に出てくる師弟関係とは全然違います。
むしろ『赤めだか』のほうが師弟関係と聞いて思いつくスタンダードな師弟関係ではないかと思いました。
様々な面白エピソードが出てきますが、それがスパイスなって泣かされてしまいました。
さらに師匠とそのまた師匠とのエピソード(5代目柳家小さんさんと立川談志さん)も泣けました。
金魚代で焼肉を食べるくだりが見つからなかった
そもそもこの本に興味を持ったのは、とある書評サイトでオススメされていたからでしたが、その後この本を原作にしたドラマを観たことで読みたいという気持ちが加速しました。
このドラマの中でのシーンで『師匠に金魚を買ってこいと言われてもらったお金で焼肉を食べに行って、お金がなくなったからメダカしか買えなくて、金魚ですと師匠に渡したら、師匠はきっと金魚ではないと気がついていたけどもそれは言わず、金魚なのに大きくならねえな〜とか言いながらかわいがっていた』というような感じのがあります。
このエピソードを読みたいと思っていたのですが、全部読んだはずなのにこのエピソードが出てきた気がしません。
読み飛ばしちゃったのかな?
これが出てこないとタイトルの辻褄が合わないので、かならずどこかにあるはずなのに、読んだ記憶がありません。
もう一度読み返してみようと思いながら、時が流れてしまっています。
同じ本を何度も読むのが、しんどいなと思ってしまうタイプなのです。
スゴく丁寧に教えてくれる素晴らしい師匠
「修行とは矛盾に耐えることである」と師匠は仰ったそうですが、数々のエピソードの中には矛盾だとか理不尽さだとかそういうものはボクには感じられませんでした。
テレビで観たことのあるの談志さんはいつも怒っているようなイメージだったので、この言葉の後には一体どんなムチャクチャな司令が飛び出すのかと思っていました。
でも、全然普通のことでした。
ウチの会社の上司のほうがよっぽど矛盾してます。
あとで話のネタになるようなえげつないことを想像していただけに肩透かしを食らったような印象を持ちました。
むしろ、矛盾と感じさせぬように丁寧に丁寧にいろんなことを教えてくれる、とっても優しい師匠でした。
談春さんが17歳の時に入門したということもあって、通常よりも丁寧に教えてくれたのかも知れませんが、そんな師匠と巡り会えた談春さんのことがとっても羨ましくなりました。
会社では師匠ではありませんけども、上司はいます。
その仕事の先輩でもあり、人生の先輩でもあるので、入社したての頃、部署を異動したての頃、いろいろお言葉を頂戴してきました。
でも、ここまで丁寧に理論立てて物事を説明してくれる人なんて会ったことがありません。
この丁寧さを鬱陶しく思う人もいるかも知れませんが、いちいち納得したいので、ボクはこんな人が自分の上に立つ人なら良いのにな〜と思いました。
それもこれも落語家になりたいという強い気持ちが談春さんにあったから、この出会いを引き寄せたんでしょう。
『聖の青春』の村山聖さんも将棋を指したいという強い気持ちがあったから、あんな良い師匠と巡り会えたんだと思います。
結局は自分の気持ちの強さの問題なのです。
ボクが談春さんのような強い気持ちで何もなさなかったので、師匠に巡り会えなかったんでしょう。
不真面目だったなと反省させられました。
談春さんが衝撃を受けたという談志さんの「芝浜」を観たことがありません。
というか、談志さんの落語を一度も見たことがありません。
談春さんの落語も見たことがありません。
『赤めだか』のドラマを観た後に、よ〜し落語観るぞ〜と思っていたのに、スッカリ忘れていました。
あんなに感激したのにな。
それではまた。
ありがとう!