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【読書感想文】 『読書について』 ショウペン・ハウエル

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

今回読ませていただきました本はこちらでございます。

読書について

文庫で小さく、しかも薄い本だったので、あっという間に読み切れると舐めてました。

しかしながら内容は特濃。

しかも難しい。

1860年にお亡くなりになられたショウペン・ハウエルさんが書かれたものですから、単純にそれ以前に書かれたものです。

遠い昔です。

それだけでもやや読みにく差が出てくるのですが、ましてや訳書ですからいちいち文章が硬いんですね。

きっとこの時代には普通の文章なんでしょうけど。

もしかしたらもうちょっと柔らかい表現で訳されているのが、出てるかもしれないな〜とこれを読み終わったあとに思いました。

他の訳者の本もある

出版社も訳している人も違うバージョンがありました。

ショウペン・ハウエルさんなのかショーペン・ハウアーさんなのかもゴチャゴチャになってます。

訳書というのは、こういう楽しみ方もありますね。

名著と言われるものは、いつまでも残りますけども、残し方がいろいろあって、同じ本であってもちょっとずつなんか違うということが起こるんですね。

読み比べたわけではないのでわかりませんけども、中には著者さんがその本の中で言いたかったこととは、若干ニュアンスが違ったりするかもしれませんね。

同じ文章でも受け取り手の状況で意味が変わったりするのと同じで、訳者の能力や状況で訳し方も変わってきて、訳した人も実はよくわかってなかったみたいなことになってそうです。

原書を読むのがいちばんなんでしょうが、この本の場合はドイツの方のようですから、元々はドイツ語で書かれているんでしょうね。

英語ならちょびっとだけわかるかもしれませんが 、ドイツ語だともうさっぱりわかりません。

やはり訳す人に頼るより他ないということになります。

ということで、他の訳書といずれ読み比べてみたいという思いが湧きましたことだけ、今は報告させていただきます。

思索

この1冊に読書についてのハウエルさんのお怒りが綴られているのかと、思っていたのですが、タイトルをよく見ますと下に『他二篇』と書かれているわけです。

つまり、読書について語る前に、『思索』について語り、『著作と文体』について語っておられます。

実は『思索』は読みました。

結局これも読書についてのプロローグと捉えられるような内容だったので、難しい言葉で、しかもよくわからない喩えで書かれていましたけども、思いのほか、面白がって読むことが出来ました。

この感じはかつて『知的生産の技術』を読んだ時と同じような感じでした。

表現とか文章が硬いな〜と思うんですけども、語っている人そのものはユーモアにあふれて面白くしようと心がけながら書かれているんじゃないかと思わせる感じです。

著作と文体

そして『著作と文体』はちょっとだけ読んだのですが、さっぱりわからなかったし、ドイツ語の文体について書かれても、そもそもドイツ語のことがサッパリわからなかったので、逃げました。

そしてメイン

そしてついにメインテーマ『読書について』を読んだので、全体の3分の2だけ読んでの感想となります。

これだけ長らく書いておいて結局全部は読んでないということで、『著作と文体』がどんな感じだったかを知りたかった方、申し訳ございません。

とにかく、ハウエルさん怒っておられました。

ザックリ言いますと最近の読書事情、出版事情はなっとらん!というような内容です。

いかになっとらんのかをこれでもかこれでもかと説明してくれます。

アカンやつの例としてあげられている人のほとんどを残念ながらボクは知らなかったので、どれほどアカンのかがイマイチわからなかったです。

でも、とにかくお怒りになられているのだけはわかりました。

で、その内容がずいぶん前に書かれたものとは思えないくらい、現代にも当てはまるような内容でして、実は何も変わってないことが浮き彫りになっていました。

つまりアホな本が多いから気をつけろという話です。

読書に使う時間は限られているから、できるだけアホな本には手を出さんようにしなければならないというわけです。

出版量が増え、おそらく良書もいっぱいあるでしょうが、アホな本も増えています。

しかも現代人はハウエルさんの時代よりも更に時間がありませんから、アホな本に時間を割くわけには行きません。

だから、気軽に買ってしまいますが、もっと慎重にならねばならないのです。

書評家にもまたアホがいる

そんなアホな本を手に取らないための道標として、書評が役に立つということになるんですけども、書評を書く人にもいろんな思惑があったりして、必ずしも正しく本が評されているとは限らないから注意しなはれ、とも仰られております。

本を選ぶために読む書評を選ぶところから注意を払わなければならないということです。

意義ある読書するのはカンタンではないのです。

この話は書評サイトがいっぱいある現代においても、全く同じことが言えるんじゃないでしょうかね。

結局のところ、でっかい問題はそんなに簡単に解決はしない。

必死に考えて、問題に挑み続けようじゃないか。

そう言われているように思いました。

それではまた。

ありがとう!

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