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【読書感想文】『空気を読んではいけない』青木真也

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

今回読みました本はこちらでございます。

空気を読んではいけない

プロレスは大好きですが、総合格闘技には今ひとつ馴染めませんでした。

かつて、多くのプロレスファンが総合格闘技へ流れたという話を聞きますが、ボクの場合はそうではありません。

単純に新日本プロレスが面白くなかったから離れただけで、総合格闘技に魅力を感じたからではないのです。

総合格闘技は苦手だけど、青木真也選手は気になる

普段あまり総合格闘技を観ることはありませんが、それでも気になる選手はいます。

その一人が青木真也選手です。

この本を読むまでは、彼の経歴やバックボーンについて詳しく知りませんでした。

しかし、読了後にはなぜ自分が青木選手に惹かれるのか、その理由が明確になった気がします。

青木選手は元々プロレスファンでありながら、総合格闘家として活躍し、時にはプロレスのリングにも上がっています。

元々プロレスファンの総合の選手の中には、プロレスに失望して総合へ転向しながらも、後にプロレスのリングに立つ際に割り切った姿勢を見せる選手もいます。

しかし、青木選手はプロレスに対する深いリスペクトを持ち続けています。

彼の考え方として、

総合格闘技とプロレスでは、ルールやレギュレーションは違うけれど、ゴールは同じ、お客さんを満足させるということ。あくまでもお客さんのニーズが一番重要であって、満足させる手段がカレーかラーメンかどうかは、結局こちら側の都合でしかない。

と本の中で語っています。

総合の選手がここまで観客を意識していることに驚かされました。

青木選手は、総合のリングで戦っていても、その精神はまさにプロレスラーなのだと感じました。

プロレスファンとして嬉しい言葉

本の中で、青木選手は「現時点(この本が発売された2016年時点のことです)で日本最強の男は、新日本プロレスの棚橋弘至である」と明言しています。

その理由は、「日本で最も儲かっているリングが新日本プロレスであり、そのトップに立っているのが棚橋だから」というものです。「あれはプロレスだから本物じゃない」と言うのはナンセンスであり、リング上でお客さんを楽しませる選手こそが最強であると述べています。

総合格闘技の選手がプロレスラーを評価していることに、プロレスファンとして嬉しくなりました。

この本が出版された2016年当時、棚橋選手のコンディションは今よりも良かった頃かもしれません。

青木選手のプロレスに対する敬意が、こうした発言にも表れているのだと思います。

炎上した試合で青木選手を知る

実はこの本を読む前から青木選手の存在は知っていました。

それは、ある試合後の彼の行為が大きな批判を受け、炎上したことがきっかけでした。

「なぜこんなに叩かれているのか?」という興味本位で試合の動画を観たのですが、その試合をきっかけに青木選手の印象が強く刻まれました。

試合後の行動が問題視されたことは理解できますが、試合中の彼の心理を考えると、極限状態に追い込まれていたのではないかとも思いました。

本書には、「常に殺されるかもしれない恐怖と戦っている」と書かれており、青木選手の精神状態を垣間見ることができます。

極度の緊張とプレッシャーから解放された結果、あの行動に至ったのかもしれません。

負ける姿が魅力的な選手

本を読んだ後、青木選手の試合を次々と観ました。

その中で、個人的に最も面白かったのは、彼が負ける試合でした。

特に、彼自身が「代表作」と語る長島☆自演乙☆雄一郎選手との試合は圧巻でした。

まるでプロレスのような完璧なヒールっぷりを見せつつ、見事な負け方を披露しています。

本人は勝つために考え抜いた戦法だったのでしょうが、結果的にプロレス的な展開となり、観客を魅了しました。

また、ヨアキム・ハンセン戦も印象的でした。

寝技に持ち込みたいものの、離れ際に一発殴られ、その瞬間に試合が決まってしまいます。

解説の高阪剛さんが「この右手を離したくないですね」と言った直後に青木選手が手を離し、そこからパンチが飛んでくるという展開には思わず笑ってしまいました。

さらに、桜井“マッハ”速人選手との試合では、開始早々にタックルを決めて寝技に持ち込んだものの、膝蹴り一発で試合が終わってしまいました。

これほどの負け方を経験すれば、リングに上がるのが怖くなるのも無理はないでしょう。

それでも、彼の試合には独特の魅力があり、ますます青木選手が好きになりました。

本の感想と言いつつ、青木選手の試合についてばかり書いてしまいました。

しかし、この本を通じて彼の考え方を知ることで、ますます興味を持ちました。

また青木選手の生き方には、ボクと重なる部分がそこそこありました。

その中で、これまでは「良くない」と考えていた部分を「これでいいのだ」と肯定された気がし、読後には清々しい気分になりました。

周囲に馴染めず、はみ出してしまうことに悩んでいる人には、ぜひ読んでみてほしい一冊です。

それではまた。

ありがとう!

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