元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
ついに最終回を迎えます。
『最強レスラー数珠つなぎ』の感想です。
最後は佐藤光留選手と著者の尾崎ムギ子さんとの対談です。
最強レスラー数珠つなぎ
全体的に思ったことを率直に言うと、個人的には佐藤選手のインタビューだけで十分だったのではないかと思います。
佐藤光留選手の魅力が光る対談
この本は、佐藤光留選手がきっかけで始まり、最終的に尾崎さんと佐藤選手の対談が収められていますが、その内容が非常に面白いんです。
特に佐藤選手の話が深くて、尾崎さんとの会話もテンポ良く、まるでスイングしているかのように感じました。
このトークバトルは定期的にイベントとして開催したらどうだろうか、と思うくらいでした。
でも、逆に言うと、他の選手に対するインタビューは、あまり必要なかったのではないかとも感じました。
実際、オチも特にないし、佐藤選手のロングインタビューで十分に本が成り立つ気がしました。
内藤哲也選手への違和感と尾崎さんの反応
一番印象に残ったのは、内藤哲也選手のコメントに対する尾崎さんの発言です。
「勝った負けた、そんな小さいことで、このプロレスしてないですよ」と言ったんですけど。お客さんは勝った負けたでこんなにも一喜一憂しているのに、レスラーが「小さいこと」と言ってしまうことに違和感を覚えたんです。思わず、「レスラーから聞きたい言葉ではない」とツイートしてしまいました。
日頃からボクはアンチ内藤だと宣言してますけど、内藤選手のこの発言には全く違和感ないんです。
これを読んで、プロレスを格闘技とごっちゃにして観てるのかな?
こんなにプロレスラーに直に接しておきながら、まるでプロレス初心者のようなピュアなことを思ってしまうんだな〜と感心してしまいました。
だけど、このツイート、ビビって消したそうです。
実に残念です。
消したのに、こうして本にして残しているんだから、内藤選手に物申したい気持ちが今でもあるということでしょう。
だったら、内藤選手にインタビューを申し込みに行かんかい、と思っちゃいました。
佐藤選手の素晴らしい対応
内藤さんは今プロレス界のトップですから。人気があるということは正しいんです。僕が間違ってるんです。
そもそも勝ち負けにこだわっている佐藤選手が尾崎さんに噛み付いたことから、これがスタートしているのに、佐藤選手はあっさりと自分が間違っていると言い切るところが面白いです。
ガチの怒りではなく、プロレス初心者にプロのレスラーがプロレスを仕掛けたというところでしょうか。
そしてさらにこうも語っています。
反発の声が出てくるというのも、たぶん内藤さんの狙いなんですよ。新日本に反抗する人がいなかったら、新日本はそれ以上、大きくならないですから。軋轢が生まれから、そこに人が集まってくる。摩擦がなかったら問題は起きないし、問題がなかったら解決もないし、解決がなかったら成長もないです。
内藤選手が意図して発言したかどうかはさておき、摩擦がなかったら問題は起きないからの論理展開は全くその通りだと思いました。
せっかく内藤選手の発言に噛み付いたのに、それを消してしまったのは、尾崎さんが今後プロレスのライターとしてビッグになるチャンスを逃してしまったのと同じです。
本にして残ってはいますが、これも手にとって読まないことには気が付かれないわけですから、誰でも読めるツイッターに書くのとは違います。
もったいない。
この時の佐藤選手の態度はあっぱれだと思ったのですが、最近の前田日明選手の受け身問題についてはなんでああなったんだろ?と思いました。
『最弱レスラー数珠つなぎ』はやめて
本書の中で尾崎さんが「最弱レスラー数珠つなぎ」の企画について言及している場面がありますが、個人的にはそのアイデアには賛成できません。
確かに、インディーレスラーからの不満でこの企画が提案された背景があるとは思いますが、
※そんなことを言い出すインディーレスラーにはガッカリしかありません。そんな気持ちでプロレスラーを名乗らないでほしいです。
プロレスラーはやはり強い存在であるべきだとボクは思います。
弱さを全面的に打ち出してプロレスをやることは、プロレスの価値を下げることになりかねません。
プロレスは誰にでもできるものではなく、その技術やハートの強さを証明するものです。
だからこそ、強いレスラーのインタビューやストーリーに注目するべきだと思います。
もし『最弱レスラー数珠つなぎ』を実施するのであれば、まずは佐藤選手に「誰が弱いか」を尋ねてからスタートしてほしいですね。
まとめ
長々と感想を書いてしまいましたが、全体としてはそこそこ楽しめました。
佐藤選手との対談部分は非常に面白く、プロレスの本質について改めて考えさせられる内容でした。
一方で、内藤哲也選手への反応や「最弱レスラー数珠つなぎ」については少し違和感を感じました。
プロレスというのはただのエンタメではなく、非常に深い部分を持つスポーツだと改めて感じさせられる一冊でした。
それではまた。
ありがとう!
