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【映画レビュー】『日本で一番悪い奴ら』

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。 

映画の感想が続いています。

今回観させていただきました映画はこちらでございます。

日本で一番悪い奴ら

少し前のことですが、時間を潰さなくてはいけないことがありまして、久しぶりにネットカフェに行きました。

特に読みたいマンガがあるわけでもなく、ただすることもなく歩き疲れたので仮眠を取ろうと入ったのです。

でも、せっかく目の前にPCがあり、映画が観られるわけですから、コーヒーでも飲みながら映画でも観てうたた寝ようと適当に選んだのがこの『日本で一番悪い奴ら』でした。

しばらくウトウトしながら観てたのですが、だんだん面白くなって来てしまいました。

ついに寝るのを忘れて見出したら、時間になりネットカフェを後にしなくなってしまいました。

ちょうど半分くらい観たところでやめざるを得なかったので、後にどうなったのかがず〜っと気になってまして、その日乃予定はずっと頭の中にこの映画がありました。

ウチへ帰ってからあわててレンタルして観たのでした。

最初からしっかり観ました。

実在の事件に基づいたフィクション

観直す前にどんな話なのかが気になってしまい、少し調べてみるとこの映画は実在の事件に基づいたフィクションであることを知りました。

日本で一番悪い奴ら – Wikipedia

これが実際にあった事件に沿ったものだということに驚きました。

稲葉事件 – Wikipedia

この映画の主人公のモデルになった人は、今は罪を償って八百屋+探偵をやっておられるそうです。

さらにこんな本も出しておられます。

こちらがこの映画の原作になっております。

ただし、タイトルに関してはこちらを流用しているのだそうです。

こちらの本は別の事件のノンフィクションなのだそうですが、北海道の警察はいろいろあるんですね。

ところで、この映画を原作者?の稲葉さんもご覧になったそうで「おもしろかった」とか「よくできてる」とか言っておられたそうです。

そういうのを知りますと、この映画がそこそこリアルに描かれているのかな〜と思わせました。

さらにはかつて警察官で、この映画を観た人たちが、かなりリアルに描かれている上に、なにも北海道警察だけの話じゃなく全国の県警がこんな感じなんて言う人もいて、おいおい日本の警察はどうなってんの?と驚き、ビビります。

これがリアルにあった話をほんのりフィクションに仕上げたドキュメントに近い映画に仕上がっているということをわかった上で観ると、出来事の全てに迫力が増します。

なんだかとっても楽しそう

主人公は実にマジメで、北海道の治安を守るために奮闘するのです。

それは映画の終盤、覚醒剤所持と使用で逮捕されて刑務所に送られてからも全く変わらず、覚醒剤の所持も使用も正義のための活動であると信じ切っているのが怖いです。

警察は、街中で拳銃が使われたら危ないので、拳銃の取締を強化しようとなります。

そして、たくさん拳銃を押収した人が表彰されたり、賞金がもらえたりするのです。

一般市民を命を危険にさらす脅威を減らしたわけですから、そりゃそうだ、となりますかね。

そこで主人公は協力するヤクザ(Sと呼ばれるスパイ)を使ってより多くの拳銃を効率よく集めて、お金を稼ごうとするわけです。

でも、そのうち主人公のお金がキツくなってきます。

なぜなら集めた拳銃はSが発掘して、それを買っていたのです。

営業で言えば、ノルマ達成のために自分で売ってる商品を自分で買ってるみたいなものでしょうか。

金回りが悪くなると、Sたちとの関係もギスギスし出します。

拳銃発掘といっても、その辺を掘って出てくるわけじゃないので、Sたちも危険なことをしているのに、お金がもらえないんじゃあ仕方がありません。

お金がしっかり回っている時は、みんななんだかとっても楽しそうだったのが、徐々にギスギスしだすのです。

街の平和のために拳銃を金で集めていたのですが、金がなくなってきたので、拳銃を買うための資金を押収した覚醒剤を売って作るのです。

売ってるだけならまだ良かったんですが(良くない)商品である覚醒剤を自ら使ってしまい、ムチャクチャになるのです。

札幌は怖い

拳銃を集めるために、覚醒剤を売り、自分でも使っちゃったわけで、それをやっているのが警察官。

笑って観てましたがとても笑えない話です。

そのうち、1人のSが裏切って覚醒剤を持って消えちゃったから大変。

そこから、ものすごいスピードで主人公は転落していきます。

さんざん調子に乗っていた人が、罰を受けるというか、そのツケを払わされているというか、こういう場面って普通胸がスッとするという感覚になるものです。

散々、街に覚醒剤をバラまいてきて、治安維持どころか真逆の方向に行動していたわけだから、当然の報いだわな、となるところです。 

ところが主人公は純粋に自分は正義の味方で、北海道の人の安全を守るために拳銃を一挺でたくさん押収するために日々活躍しているつもりでいますから、この見事過ぎる転落っぷりが若干気の毒で、笑えなくなってきます。

主人公はかつて北海道警察の柔道部を優勝に導いた柔道の猛者であるにも関わらず、補導した柔道少年にいとも簡単に雪の上に投げられてしまいます。

何もかもを失った男を象徴するシーンでした。

あまりにも寂しい。

こんなすごい事件なのに、北海道警察の上のほうの人は誰一人逮捕されていないそうで、『日本で一番悪い奴ら』は警察ですと、言い切っているかのようでした。

よくヤクザのお宅に警察の人がいっぱい入っていくところをテレビで観たら、どっちがヤクザでどっちが警察なのかわからない人が映ってます。

これを観るとヤクザの方たちは、自分たちがヤクザであるということをパッと見てわかるようにしておかないと成り立たない商売なので、そういう服装や言葉をお使いになっているわけですし、まさか自分たちのやっていることが正義のためとは思っておられないでしょう。

自分たちがアウトローの人間であることは充分わかっておられての日々の活動なわけです。

ただ、警察の人たちは自分たちは市民の味方、正義の味方であり、街の治安維持のために体を張っているというふうに思って活動しているでしょうから、治安維持のためには多少の違法捜査は仕方がないと、俺達が守ってやらなきゃもっとヤバいことになるんだぞ〜と考えている人もいるだろうな〜と思うと、ヤクザの人たちよりたちがたちが悪いんじゃないかと思えてきます。

『探偵はBARにいる』を観て、

ボクは寒いのも嫌いだし、雪も嫌いだから、雪の降ってる札幌になんか100%行かないつもりでいたのを、札幌なら行ってもいいかなという気持ちにさせました。

しかし、この『日本で一番悪い奴ら』を観て、札幌は怖いところだなとちょっと思うようになって、夜の札幌には近づかないほうが良いんじゃないかと思うようになりました。

※実はこの映画を観た翌年に夏の札幌を堪能し、しっかり夜遊びもしてしまいました。良いところです。

それではまた。

ありがとう!

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