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【映画レビュー】『刑事物語』

元気ですか〜?!

どうも、ろけねおです。

今回観ました映画はこちらでございます。

こちらの作品はAmazonプライムビデオなどで観ることができます。

刑事物語

この作品は、1982年に公開された武田鉄矢主演のアクション映画です。

正義感あふれる刑事・片山が事件を追う中で繰り広げるアクションと人間ドラマが見どころとなっています。

しかし、本作には一般的な刑事映画とは異なる独特の魅力があります。

異色の主人公・片山刑事

通常の刑事映画では、主人公はクールでスマートなキャラクターが多いものですが、『刑事物語』の片山刑事は全くの逆。

どこか野暮ったく、決してカッコいいとは言えない立ち振る舞いが特徴的です。

むしろ、不器用でダサいとさえ感じられるほど。

そのため、一般的なヒーロー像とは異なり、親しみやすいキャラクターとして印象に残ります。

風変わりな舞台設定

本作では、片山刑事が情報を集めるためにソープランドを訪れるシーンがあります。

入浴料が5000円でした。

よくサービス料は入浴料金の3倍ぐらいと言われますから、総額は20,000円ぐらいで、現在の大衆店ぐらいでしょうか。

ボクは案外安いな〜と思ってしまったのですが、よく考えれば時代は昭和。

当時としては高額だったのかも知れません。

このぐらいの時代の刑事モノには、主人公が犯人の手がかりを得るためにソープランドに行くシーンが結構あったように思います。

つまり犯罪者がよく行く場所という認識だったのでしょう。

もしくは犯罪者が経営しているお店という認識だったのでしょう。

この辺りに時代を感じました。

こういうシーンを観ると、この時代のソープランドに行ってみたかったな〜と思ってしまいます。

さらに、この物語のキーとなる女性が、ソープ嬢だったのですが、度肝を抜かれるほどの抜群のスタイルで、驚きました。

43年ほど前の作品です。

その間に日本人の体型はずいぶんと欧米化していまして、芸能人とはいえ、そのスタイルにおいていは現代の女優さんには敵わないと勝手に思っていましたが、なんのなんの。

プロだったんですね。

しかしながら、このスタイル抜群の美人女優さんは、このあとすぐに引退してしまったそうです。

かなり難しい役をこなしているので、多くの映画関係者は彼女の活躍を期待していたでしょうに。

ストーリーの雑さも味の一つ?

本作のストーリー展開は、やや荒削りで強引に感じる部分があります。

細かい伏線や緻密な脚本を求める人には物足りなく映るかもしれません。

しかし、その雑さこそが、80年代邦画の持つ独特の勢いを表しているとも言えます。

シリーズ化された理由

本作はその後シリーズ化されるほどの人気を博しました。

これは、武田鉄矢演じる片山刑事のキャラクターが、従来の刑事像とは異なりながらも愛される存在だったからでしょう。

また、ユーモアとアクションが絶妙に絡み合った作風が、多くのファンを惹きつけたのかもしれません。

しかしながら、今観ると、この主人公に1ミリの魅力も感じません。

偽善者の匂いがプンプンするからです。

主人公は正義の人でないと、悪役が少々悪いことをしても応援できません。

しかしながら、主人公の片山刑事は、女性を助けたことを恩に着せてやらせろと迫るのです。

そこは絶対に迫ってはいけないのです。

普通の男がそういうものだから、ヒーローは潔白でないといけないのです。

さらに、片山刑事は蟷螂拳の達人ということで、何の武の心得もない悪人ならば、簡単にボコボコにすることができるのですが、かなり鍛えてはおられるのはわかる肉体ではあるのですが、強そうには最後まで見えませんでした。

物語の力によって、最初から約束されただけの主人公に見えます。

※主人公補正という言葉があるので、主人公とはそういうものではあるんですけどね。

『男はつらいよ』のようにヒロインに失恋して、

しかも田舎の町に左遷になりますが、かわいそうな気に全然ならないのです。

片山刑事と入れ替わりにやってきた刑事が高倉健さん演じる刑事で、そのインパクトで片山刑事とのお別れが霞んでしまったのだけが少し気の毒に思えました。

とはいえ、武田鉄矢さんの熱演が光る本作を、ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

それではまた。

ありがとう!

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