元気ですか〜!?
どうも、ろけねおです。
今回感想を書きます映画はこちらでございます。
こちらは24年6月24日時点ではNetflixで観ることが出来ます。
首
北野武監督作品は一番最初の『その男、凶暴につき』を劇場で観て、一発でファンになりました。
しかし、すべての作品を観てきたのか?と言われるとそうでもなく、長い時間の中でぜんぜんピンと来ないものもあり、近年は劇場に行くまでもないと判断することが増えてました。
大ヒット作である『アウトレイジ』ですら、劇場には足を運んでません。
そして、今回取り上げた北野武監督の最新作である『首』ですが、ちょうど公開時期あたりに大河ドラマで『どうする家康』を観ておりまして、
戦国時代に猛烈に興味が出ていた時だったし、北野武作品ですから、これはもう完全に劇場で観るしかないと思っていました。
ところがありがたいもので先行して観た人がXでこの映画の感想を上げているんですね。
もちろん賛否両論あったわけですが、ボクが見かけたのは圧倒的に否の意見でした。
問題はその否の意見にはどういったものがあるか?です。
どうも、映画としての出来が良くないというのを感じ取りました。
そこで急遽、劇場での鑑賞は断念することしたのでした。
というような背景で今回Netflixで鑑賞したのでした。
秀吉だけは普通にたけし
それぞれの役者さんは見事に役を演じておられるように思いました。
特に織田信長を演じておられた加瀬亮さんは素晴らしかったと思います。
で、皆さんしっかり方言で喋っておられるんですね。
これは『どうする家康』でもそうでした。
それなのに、メインキャラクターの一人である羽柴秀吉を演じているビートたけしさんだけは、普段通りビートたけしさんなのです。
「バカヤロー」「コノヤロー」のたけしさんなのです。
ボク的にはこのことがこの映画をダメにしてしまっている最大の原因だと思いました。
※ダメ映画が前提で書いてます。
方言が出来ないんだったら自分で演じなきゃ良いのに、それか全員『アウトレイジ』的な言葉で喋らせれば良かったのに、とか思えて冷めていきました。
そもそもあまりにおじいちゃんのたけしさんが秀吉を演じるのは無理があります。
明智光秀、織田信長、羽柴秀吉はチラッとWikipediaで調べたところ、本能寺の変のあった辺りでは光秀が66歳、信長が48歳、秀吉が45歳と最も若いのが秀吉なんですね。
たけしさんなら光秀を演じてもまだおじいちゃん過ぎるのです。
※ちなみにたけしさんは77歳です。
せめて若々しく演じようとしているのなら良いんですが、普通にいつも通りのたけしさんなのです。
なんでこんなのを作っちゃったんだろ?
男色
昔々の日本では男色が普通であったことはよく知られています。
この『首』の舞台である戦国時代もまた男色文化があるわけですが、この映画では殊更それを強調して描かれています。
それなのに、物語に必要な要素には思えない内容に仕上がってました。
これまでの戦国時代を舞台にした物語にここまでまともに男色を描いてこなかったから、差別化出来て面白くなると踏んだんですかね。
思えば、たけしさんの映画には男色がよく出てきます。
最初に観た『その男、凶暴につき』から殺し屋は男色家だったりしました。
たけしさんが作ってない映画でも殺し屋を演じたたけしさんは男色家だったりしてました。
そんなに出さなきゃいけないほど、男色家というのはたくさんいるものなんですかね?
ボクの世を忍ぶ仮の生活の中では、未だ男色家の人にあったことはないので、イマイチピンと来ません。
男色家が出てくると映画として面白くなるという法則でもあるんですかね。
だとしたら失敗してますね。
コントをつなげただけ
もっともこの映画をダメだコリャにしてしまっているのは、お笑い要素がチョコチョコと出てきて、物語がぶつ切りにされているような印象を受けてしまったところです。
短いコントをつなげて映画の長さにして上映したような感じです。
一つ一つのコントは、さすが北野監督作品ですから、面白いんですが、それを戦国物の映画で観せられても困ります。
しかもこのコントをつなぎ合わせた作り方は『みんな〜やってるか!』ですでに観たような気持ちになってしまい、
天才と呼ばれた北野武さんですら衰えたんだな〜と思えてしまいました。
最近、自分が子供の頃に見た大スターが次々と亡くなっていきます。
北野さんもまた大スターです。
終りが見えたような気持ちになって、観終わったあと寂しい気持ちになりました。
それではまた。
ありがとう!