好き勝手なことを書いておりますが、悪意はありませんのでご了承下さい。

【アルバムレビュー】人間椅子ならこれ聴いとけ!:超個人的人間椅子ベスト10

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

突然ですが、ボクは人間椅子が大好きです。

アルバム全部持ってます。

近頃ライブではお客さんが増えまして、どことなく落ち着かなくなっちゃったので行ってません。

人間椅子はCDで聴くよりもライブのほうがカッコいいので、そのうちまた行きたくなるでしょう。

そんなボクが人間椅子の好き曲ベスト10を厳選しました。

本当はもっといっぱい好きな曲があるのですが、悩みに悩みまして10曲に絞りました。

人間椅子に興味があるのだけども、どれから聴いたら良いのかわからないという人がいるならば、一筋の光となればと思って書かせていただきました。 

個人的人間椅子ベスト10

ちなみに今回は歴代ドラマー別で考えました。

どれが一番好きということはありません。どれも同じように愛おしい曲ばかりです。

上館徳芳時代

【爆弾行進曲】

この曲は『桜の森の満開の下』というアルバムの1曲目に収録されております。

これは人間椅子のセカンドアルバムなんですが、実はファーストアルバムはそんなに好きではありませんでした。

これでダメだったら人間椅子は好みじゃないということになるから、これ以上聴く必要ないと思いながら聴いたら、1曲目(それが『爆弾行進曲』です)からリフがカッコいい!となりました。

これは(その時最新だった)サードアルバムも聴くしかないとなって、その後どっぷり浸かることになるターニングポイント的な1曲です。

ボクはギターリフの後ろでバスドラに合わせてベースをドンと鳴らすという、実にベタな展開が大好きなのですが、この曲の出だしはまさにそれです。そしてそのベースの音が自分の理想とするベースの音でして、カッコいいリフのギターに好きな音がするベースということで好きにならずにはおれませんでした。

またサビになるのかな?「突っ込め、突っ込め、突っ込め」という歌詞が出てくるのですが、これがスーパー戦隊の曲の中で一番好きな『ジャッカー電撃隊』のオープニングみたいで、シビレました。

ささきいさおさんの歌も最高です。あんな声になりたいとずっと子供の頃思ってました。

この映像のドラムは3人目の土屋巌さんです。

【無言電話】

こちらは『黄金の夜明け』というサードアルバムに収録されております。

このアルバムはセカンドアルバム以上に(ボク的に)よく出来てまして、何回も何回も聴きました。

昔レコーディングする時にこのベースの音にしてくれと、このCDを持っていたくらい好きでした。

使用してる楽器が全然違うんで、そんな音になりようもなかったんですがね。

さて、この『無言電話』という曲、リフが完全に電話のベルなんです。

そして、サビの後ろも電話のベルなんです。 

無言電話ですから、ベルだけがけたたましくなり、受話器を取ると何も言わないというのが見事に演奏で表現されています。

家の電話がない時代の今ではピンとこないでしょうけど・・・。

特に好きなのはギターソロの後ろでベースの音数がどんどん増えていくところです。

同じコード進行を繰り返しながら、どんどん盛り上がっていくさまがたまりません。

このベースは弾いてて楽しいだろうな〜といつも思います。 

残念ながらこの曲は未だにライブで聴いたことがありません。

後藤マスヒロ時代

後藤さんは4枚目のアルバムに参加して一旦抜けて、土屋さんになって、しばらくして土屋さんがやめて、また後藤さんが帰ってきてということで、曲数も結構あります。

【怪人二十面相】

アルバムのタイトル曲ですね。

このアルバムのジャケット、好きです。

今調べてみますと人間椅子のすべての曲の中で一番これを聴いてました。

このアルバムはそんなに好きじゃないというか土屋時代の後の第2期後藤時代のアルバムはあんまり好きな曲がありませんが、時々ガツンと来る曲がありました。

そのガツンの1曲です。 

基本的に手数の多いドラマーは苦手なんですが、後藤さんに限ってはこの手数の多さがたまらない魅力に感じてしまうから不思議です。 

メロディやコード進行が同じでも、ドラムだけは二度と同じことは叩かないという感じで常に変化し続けて忙しいところが好きです。

もちろん、ベースのプレイも最高です。

イントロや間奏からAメロに戻るところに出てくる低音と高音を行ったり来たりするフレーズはおどろおどろしさを上手く表現しています。

【楽しい夏休み】

この曲も上の『怪人二十面相』に収録されています。

およそ人間椅子の曲とは思えないタイトルがついているのですが、これもまたドラムが炸裂して真夏の暑さを思わせる仕上がりになっています。

曲そのものは数ある人間椅子の曲の中ではかなりポップですが、とにかくドラム物凄いことになってます。

上にも書いた通り、本来手数の多いドラマーが苦手です。例えば菅沼孝三さんは全然ピンときません。

それなのに、後藤さんの手数の多さは実に心地いいのです。なぜだかわかりません。

エンディングだけちょっとそれまでに出てこなかったフレーズが出てきて、何となく夏の終わりを思わせるようになっているのも、この曲の素晴らしいところです。

【幽霊列車】

この曲は『二十世紀葬送曲』というアルバムに収録されています。

これもドラムが素晴らしいプレイ(特にシンバルの入れ方がたまらない)をしていますが、何と言ってもリフや間奏が素晴らしい。 

タイトル通り、電車に乗っているのを思い起こさせるフレーズになっているのです。まあ、聴いてみて下さい。

実際PVでは電車、いや汽車ですね、に乗っているんですがね。これほどタイトルとアレンジがしっくりくる曲があるでしょうか。

お盆の頃に電車の中でこの曲を聴くとあの世に連れて行かれるんじゃないかと錯覚できます。 

土屋巌時代

この土屋時代はドラムが一番退屈な時代でして、手数の多い後藤さんの後だったから余計に物足りなさを感じるばかりでした。

ライブのMCでパワフル過ぎて、スネアをすぐにダメにしてしまう(打面を突き破る)という話をしていて、聴いててそんなパワフルな感じが音に反映してなかったので、ガッカリさせられたのを思い出します。 

手数の激減は仕方がない(後藤さんが多すぎると考えることもできますし)として、フィル(=フィルイン、オカズ)のアイデアの乏しさにガッカリさせられます。

【桜下音頭】

この曲は『刀と鞘』というシングルのカップリングです。

凄い値段でビックリしてます。ボクは通常の1,000円だったかな?で購入してますので。

マンガ『無限の住人』と人間椅子がコラボしたアルバム、その名も『無限の住人』というのがあるのですが、

その時に一緒に発売されたシングルです。

なんといってもこの曲の作詞が『無限の住人』の原作者である沙村広明さんというところがポイントです。

メンバー以外の人と人間椅子の方が一緒に曲を作って録音されているのは、きっとこれだけなんじゃないでしょうか。ムチャクチャ、レアです。

しかも『無限の住人』のマンガの中でとあるキャラクターがこの歌詞を詠っているのがおもしろいです。何巻だったか忘れましたが・・・。

曲自体も人間椅子にはあんまりないファンキーな感じ仕上がっていまして、それがまた、たまりません。

ベースもあんまり低音を弾かないプレイしてるところも好きです。

現ドラマー・ナカジマノブ時代

どういう理由なのかはわかりませんが、現ドラマーのナカジマノブさんが加入してから人間椅子のライブにジワジワと人が増えました。

そして作風も全体に明るさが増しました。それまではず〜っとどんより暗い曲が多めで、それもまた人間椅子の魅力でした。

特に後藤さんがドラマーだった時は、明るめの曲であってもどこか卑屈な感じや悲壮感がありまして、ボクはあまり好きになれずに後藤時代はしっかり聴いてなかったりしました。

ところが、ナカジマさんに変わってからは憑き物が取れたように、卑屈な感じや悲壮感が薄れて、ダークでヘヴィーな曲であってもこれがオレたちの爽やかだ!と開き直っているような清々しさを感じるようになりました。

ジワジワと動員が増えて、ついにギターの和嶋慎治さん、ベースの鈴木研一さんともどもバイト生活にピリオドを打ち、バンドで飯が食えるようになったそうです。

そうなると、音楽に割く時間が増えたのが見事に作品に良い影響をもたらし、ここ数年のアルバムのクオリティは天井知らずで上がっているように思います。

個人的にはず〜っとギターの音があんまり好きではありませんでした。せっかくのカッコいいフレーズも台無しでした。

ところが、ナカジマさんが加入以降のアルバムはとにかくギターの音がカッコいい。同じギターで演奏しているとは思えません。

【孤立無援の思想】

この曲は『瘋痴狂(ふーちーくー)』というアルバムに収録されております。

ナカジマさんの加入が色濃く出てるのがこの曲だと思います。

ボーカルを取っているのはナカジマさんですし、ギターもベースもこれまでのヘヴィーな音で演奏しているのにドラムが底抜けに明るくなっただけで、こんなにも変わってしまうのかと驚かされました。

どことなくKISSの『I was made for lovin’ you』に似ています。

ボクはKISSにはそんなにハマらなかったんですが、この曲だけは異常に好きだったので、この曲を聴いた時に人間椅子が僕の好みに近づいてくれたと嬉しくなりました。

【夜が哭く】

この曲は『真夏の夜の夢』というアルバムに収録されております。

曲の展開、アレンジが完璧(あくまで個人的な感想です)です。こんな曲が作りたいと常々思っています。

別の曲を無理やりくっつけて1曲しているような感じの曲は人間椅子にはいっぱいあるんですが、これはその究極の形なんではないかと。

無理やりくっつけてはいるんだけども、無理なくくっついているという矛盾が調和しています。

複雑なフレーズを演奏するとか、速弾きするとか、ヘヴィーメタルやハードロックではそういうところに力を入れているバンドやそういうところに注目するファンがいっぱいいますが、ボクはそこにはあんまり関心がありません。

それよりも豊富な音楽理論に基づいたアレンジや曲構成の巧みさのほうに耳を奪われます。

人間椅子の魅力はアレンジに知性を感じさせるところです。

【肥満天使】

この曲も『真夏の夜の夢』というアルバムに収録されています。 

「肥満天使」と書いて「メタボリック・エンジェル」と読むのですが、人間椅子の魅力のひとつであるコミックソング的要素を含んだものです。

人間椅子の魅力というか、ベースの鈴木さんの魅力でしょうか。

人間椅子の曲の詞の大半はギターの和嶋さんが書いています。

和嶋さんが書く詞は、和嶋さんが読書家であることが色濃く出ていて、人間椅子の音楽が『文芸ハードロック』と呼ばれる理由になっています。

ところが鈴木さんの書く詞は、鈴木さんの身近にあるものが題材となっているものが多く、和嶋さんの小難しい内容の歌詞とは反対に、実にわかりやすいどストレートなものになっています。

そしてその内容は相撲、パチンコ、ねぷた等など、鈴木さんの趣味全開なもので、笑いの要素が入っているのが特徴です。

この曲は食欲を題材にした曲で、鈴木さんが食べるのが大好きなのだということがヒシヒシと伝わってくる名曲です。

クスッとくる歌詞の内容とは裏腹に、演奏はカッコよく仕上がっていて、その曲と詞のギャップがたまりません。いや、むしろ演奏のカッコ良さが笑いを誘うのです。

【地獄の料理人】

この曲は『無頼豊饒』というアルバムに収録されております。

これもまた鈴木さん作詞の1曲です。

この曲は歌詞もおもしろいんですが、何と言ってもドラムの演奏が面白いのです。

人間椅子の曲にもよく出てくるし、ハードロック・ヘヴィーメタルでもよく使われる「ダンダダ、ダンダダ、ダンダダ」と低音を刻むパターンの曲なのですが、普通、こういう曲の場合ドラムのパターンは「ドットタン、ドットタン」という具合にシャッフル(3連系のハネるリズム)で演奏するんです。

ボクはず〜っとこのドラムのシャッフルが気持ち悪いと感じて仕方がなかったのですが、ボクの知っている限りではこのパターンで、シャッフルを叩かないドラムの曲が全然ありませんでした。

世間は、むしろこのドラムでないとこのパターンの曲は気持ち悪く感じるのかもしれないと思うようになっていました。

ところが、この曲は「ドドタン、ドドタン」という全然ハネないドラムで演奏されています。

長年気持ち悪いな〜と感じる自分が間違いなのかもしれないという考えが、決して間違いではないと人間椅子が言ってくれたようで、大変嬉しくなった曲です。

もしかしたら、僕と同じように「ダンダダ、ダンダダ、ダンダダ」の曲がハネることで妙に明るくなって聴こえてせっかくのヘヴィー感が薄れて気持ち悪いと思っていた人がいたなら、これを聴けば救われます。

以上必至に選んだ10曲でした。

これはずいぶん前に選曲したので今選曲するとちょっと違ってきます。

新しいアルバムも2枚か3枚か出てますので。

人間椅子の曲の多くはYouTubeでただで聴けるので、是非ともお聞きください。

追記

2023年11月現在の最新アルバム『色即是空』は過去最高傑作なのではないかと思うほどの作品ですので是非ともお聞きください。

それではまた。

ありがとう!

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