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【映画レビュー】『ヤクザと家族 The Family』

元気ですか〜!?

どうも、ろけねおです。

今回はこちらの映画を観ました。

こちらの映画はNetflixで観ることができます。

ヤクザと家族 The Family

最近なぜかヤク○ものばかり観ております。

古いのから新しいのまで。

時代が反映されていて、同じジャンルなのに描かれているものが違っているのが面白いです。

暴力シーンはついて回るので、苦手な人はオススメしませんが、そうでない方はぜひヤク○ものを観てほしいですね。

とくにサラリーマンとして働いている人は必ずキャラクターの中に自分と重なる人が出てきますから、身につまされます。

悲しい映画

1人の男の生き様を20年だったかな?に渡って描いた映画でございます。

ただ、最初から最後までとにかく悲しかった印象です。

もちろん辛いことばかりではないのですが、幸福の時間はほんのわずかしかありません。

結局、他人から見て幸か不幸かというのは意味がないものですから、主人公が幸せな人生だったと思って死んでいったのであれば、それで良いのですが、自分ならこんな辛いことばかりの20年耐えられないな、と思ってしまいました。

なにしろボクの人生は波風のたたない凪の人生でしたので。

この荒波にしか見えない人生を幸せだと言い切れる主人公は強い男ということなのでしょう。

というか、ヤク○映画というものは、最後はやっぱり悲しいもので、そうでないと観客は納得しないのかも知れません。

どんなにカッコいいい主人公であっても、たくさんの他人に迷惑をかけまくっているわけですから、ハッピーなエンドを迎えることは観客にとってはストレスを与えてしまうと作り手は考えているのかも知れません。

カッコいいけどヤク○じゃない

この映画のレビューを読むと、舘ひろしさんの評価が高いような気がしました。

ボク的には長らく刑事だった舘さんがヤク○というのは新鮮ではありましたが、ヤク○の親分としてはちょっと違うかな、という印象を持ちました。

本当の親がいない主人公の親分なのですが、貫禄や威厳、器の大きさも感じるものの、ヤ○ザの親分とは何か違うと感じました。

つまりは舘さんの○クザというのが全然しっくり来ないのです。

ゴツいおっさんたちから「オヤジ」と呼ばれているので、ヤク○の親分には間違いないのですが、どうも「組長」と書いて「オヤジ」と読むのではなく、「社長」と書いて「オヤジ」と読んでいる感じが最後までしてました。

その理由は、この組長は全く理不尽じゃないからです。

ヤク○の世界では、親分が黒と言ったら白いものでも黒という理不尽を受け止めて盃をおろしてもらうもの(最近見てるヤク○ものでは盃事のシーンがやたら出てきて、口上の中で、そういうセリフが出てきます)ですが、ここに堅気の人とは違う絶対的な信頼関係があるように思います。

盃事のシーンはなかったのですが、ヤク○である以上きっとちゃんとやっているはず。

なのに、舘さん扮する親分は理不尽なことは言わないのです。

普通に良い親父なのです。

家族としては良いけど、ヤクザとしてはダメな感じが最初から最後までありました。

だから、主人公の組はダメになっていったようにも思います。

主人公が舘さん扮するヤク○の親分と出会えたことが良かったのか悪かったのか。

ボクはヤク○として生きた主人公にとっては良くなかったと思いました。

尾野真知子の学生は無理がある

ドラマでも映画でも、一人の人間の半生を描く時、全ての期間を同じ役者さんで行くのか、それとも少年期、青年期、中年期、老年期と別の役者さんで行くのか、製作者の皆さんは必ず悩むのではないでしょうか。

この映画の主人公は綾野剛さん一人で通しました。

綾野剛さんの実年齢は39歳ですが、少年期もそんなに違和感はありませんでした。

これが芝居が上手いということでなんでしょうね。

髪型や髪色を変えることで違和感をなくす効果はあったと思いますが、演技が違和感を消しているほうが強いと思いました。

少年期は落ち着きがなく、中年期では落ち着きがありました。

しかし、同じく大学生から中年までを演じた尾野真知子さんはかなり無理がありました。

物凄く老けた学生ということなのかも知れませんが、見た目にほとんど変化なしでリアリティに欠けました。

髪型を変えるとか、中年期を極端に老けさせるとか、もうちょっとどうにかならないものかと思いました。

綾野さんが順調に老け込んでいっているのに対して、尾野さんがほぼ変わらないというのは悲しみを和らげる効果になっていたように思えて、とにかく悲しい映画であっただけに、実に残念でした。

尾野さんも実年齢は綾野さんと同い年ですが、そこはグッと若い女優さんを起用するほうが雰囲気が出たはずです。

ここで描かれていたのは、家族の存在はどんな人にとっても大事なものであるということなのだと感じました。

その家族というのは血の繋がりだけではないし、血の繋がりはそんなに重要なことではないということを描きたかったのならば、主人公には誰が観ても幸せそうな結末を与えてほしかった気もしました。

血のつながらない家族というのを描こうと思ったら、ヤク○ということになったんでしょう。

仕方がない結末だったのかも知れません。

それではまた。

ありがとう!

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